作成日:2014年01月21日|カテゴリー:未分類
この資格を持っている価値はどんなところにあるのでしょうか?
その価値を知る上でまず考えたいのは、製菓衛生師という資格を取るためにはどんなことを勉強するのかということです。
製菓衛生師試験問題に出題される分野は製菓技術のみならず、衛生法規・公衆衛生学・食品学・食品衛生学・栄養学・製菓理論と多岐に渡ります。
ではなぜ製菓衛生師になるためにそのような広い知識が求められるのでしょうか?
製菓衛生師法には「製菓衛生師の資格を定めることにより菓子製造業に従事する者の資質を向上させ、もつて公衆衛生の向上及び増進に寄与することを目的とする」とあります。この「公衆衛生の向上及び増進」という言葉、日本国憲法第25条にも含まれています。
「すべて国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。国はすべての生活部面について、社会福祉、社会保障、及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない」とあります。
つまり「国が行おうとしていることに製菓衛生師も貢献してください」ということです。
このような形で社会に貢献できる製菓衛生師という資格、とても意義のあるものだと思いませんか?
一部の人だけが食べられるお菓子を作るのではなく、例えば卵が食べられない人でも、砂糖が食べられない人でも、小麦粉が食べられない人でもおいしく食べら れるお菓子を作ってみんなに楽しんでもらおう!ということができる知識・技術を持っているのが製菓衛生師です。
お菓子を作ろうと思えば資格がなくても作ることはできます。練習すればおいしく作ることもできます。
でも卵や砂糖や小麦粉が食べられない人に食べてもらえるお菓子を作るにはレシピをアレンジする必要があります。その時、素材の性質を知っていればどの素材で代替可能かが理論でわかります。
理論を知っているということは代替品を考えられるだけでなく、相乗効果を生む組み合わせを作り出すことができます。
経験から知っていることと、なぜそうなるのかの理論を知っていることは大きく違います。なぜそうなるのかを知っていればその素材の持つデメリットを回避する手立てが考えられます。
もっと言うと、デメリットをメリットに変えることもできるかもしれません。
つまり、製菓衛生師の「資格」にどんな価値が?というよりは、製菓衛生師の資格を取るために得る知識にはとても大きな価値があると言えます。
そしてそれを人にわかってもらうには口で「できます」ということだけでは通用しません。その知識を持っていますと世に表明するために資格という形があるのではないでしょうか。